こちらはいただいた相談やあるあるなお悩みにちょっと辛口でズバッと答えていく新コーナー。
人生相談に真剣に答えます。
今回のテーマ&お悩みはこちら。
どうやって赤ちゃんはお腹に入ったの?と4歳の娘からの質問。
性に関する知識はどのタイミングで伝えるのがベスト?
4歳の娘が、大きくなった私のお腹を指さして、どうやって赤ちゃんはお腹に入ったの?
と聞いてくるようになりました。性に関する知識はどういったタイミングでどんなふうに伝えていくのがベストなのでしょうか。(33歳/女性/主婦)
とかく、日本人は性に関して恥ずかしがり屋です。
ドラマのベッドシーンになると、親が慌てて消してしまう、そんな光景がまだ残っていると思います。
しかし現在は、いい意味でも悪い意味でも性について正しく知る事が必要になってきています。
これは性に関してだけではなく、どんな問題でも、親は子供から「逃げないこと。嘘をつかない事。」をしっかり頭に入れておいて欲しい、と願う部分でもあります。
勿論、親も万能ではありませんから、上手に答えられない事もあるでしょう。
そんな時も、とにかく一生懸命、対応する事です。
言葉が未熟で、結局子供はどういう事か理解できなくても、お父さん・お母さんが顔を真っ赤にして、とにかく何か一生懸命伝えようとしてくれていたという場面が残れば、それは充分な事かも知れません。
まだまだ時間はあるし、親も子供もそれなりに成長していくものです。
今回は、4歳の女の子ですね。
4歳でも言葉は充分に理解できると思います。特に女の子は「おませさん」。
多分、お母さんのお腹に宿っている自分の弟か妹について、知りたくて仕方がないのだと思います。
分かりやすい言葉を使って、読み聞かせのように優しく、事実を話してあげて下さい。
「幼稚園にも男の子と女の子がいるでしょう?男の子と女の子は大きくなると、お父さんとお母さんのように、好きな人と結婚する事ができるのよ。」
「お父さんもお母さんが大好きで、お母さんもお父さんが大好きで、結婚したの。」
「あなたが生まれた時、お父さんとお母さんはとてもとても幸せだったのよ。」
こんな風に話してあげて下さい。神様やコウノトリなどのたとえは使わなくて良いでしょう。
もう少し大きくなって、これでは納得できない顔をしたら、
「お母さんの体にある、赤ちゃんのもとと、お父さんの赤ちゃんのもとが一緒になると赤ちゃんが生まれてくるのよ。」
と、赤ちゃんができる仕組みを教えて下さい。
北欧では、幼稚園の頃からセックスについて「とても素晴らしい営み」と教えています。
北欧では寒い日が続きますから家族で過ごす時間がとても長い。
なので、特に夫婦愛がこんな形で継承されていったのではないか、と思います。
日本人は奥ゆかしさが美徳とされる文化もあるので、性については公ではなく、ひっそりこっそり知る事が当たり前のような部分がありました。
しかし現在は、正確に教えていく事が必要になってきています。
性犯罪も多様化しているので、自分の身を守る為にも、性に対する考えを小さな頃から正しく教え導く事も親の務めです。
私は海外の絵本が大好きなのですが、海外の絵本と日本の絵本を比べてみるとよく分かります。
海外の絵本は、猫や豚を実写化したものが多いのに対して、日本の絵本は漫画化されたアニメ的なものが多いのを感じます。
内容も、日本の絵本が「猫とネズミが仲良くなりました」などという内容で描かれているのに対して、外国の絵本は「生きる為に、ライオンはウサギを狩る」という、弱肉強食の世界がきちんと描かれています。
以前、私はこの絵本対象を授業にした事があります。
専門学校の学生達は、親になる日も近いと思い、この対象を考えてほしかったのですが、思いの他、「外国のものはリアルすぎる」、という意見が多かったのです。
自分の子供には優しい子になってほしいので、外国の絵本は買わない、という学生に驚きました。
「でも、結局、子供は社会に出ると弱肉強食の世界に投げ出されるんだよ。今、あなた達がそういう場面にさらされて困っているでしょう?もっと、子供には早くから厳しさを教えようとは思わない?」と言ったところ
「先生は、現実主義すぎるよ。小さい頃は情緒一杯で育てなきゃ!」と反対に学生に諭され、私も、ある意味勉強させられました。
しかし、それでも性教育に関しては、正しく、正確に行われていく事を望むものです。