エピソード紹介集。仕事優先の私へ優しい彼からのプロポーズ
遠距離恋愛を3年間、それからお互い関東に住み始めたものの仕事が忙しくなかなか会えない日々が続いた1年間。
4年間もの間、彼より仕事を優先して過ごしてきました。
付き合っているという年月だけはどんどん増えていくけれど、彼のことどれだけ知ってる?
と聞かれると正直堂々と答えられることは少なかったかもしれません。
平日は毎日終電ぎりぎりまで仕事をして、休みの日もたまった仕事を自宅でこなしていく毎日。
それでも仕事をするのが楽しくてしょうがなかったのでそんな毎日も充実していました。
週に数回彼と連絡をとり、1・2ヶ月に1度くらいのペースで会う。
それが私にとっては丁度良くて、もっと言えばそれだけで十分でした。
彼のことはちゃんと愛していましたし、信頼していました。
だからこそ、頻度高く会わなくても繋がっていられたのだと思います。
そんな中、私の28歳の誕生日に彼が会いに来てくれるということだったので、早めに仕事を終わらせて待ち合わせの場所まで向かいました。
彼のことだから誕生日だからといって特別なことも無く、毎年恒例いつも通り雑多な居酒屋で飲んだ後にホテルに泊まるのだと思っていたのです。
ところが、この日は待ち合わせ場所に行くと彼がなんだかそわそわしていて、落ち着きがありません。
仕事で何かあったのかな?と少し心配するほど。
「行こうか」と彼に促されてむかうとそこは見るからに高そうなホテルのレストラン。
「あれ?居酒屋は?」と聞くと「今日は誕生日だから奮発してみた」と彼は笑顔で答えました。
去年の誕生日はそんなことしてくれなかったのにどうしたんだろうと思いつつ、美味しい料理に癒されました。
お腹も満足してレストランをあとに。
「これからどうしようか?」と彼に投げかけると、下を向きなんだか様子がおかしいのです。
顔を覗き込もうとすると、「あのさ・・」と彼が突然顔をあげました。
「俺のそばにいてほしい。結婚してほしいんだ。」
・・これが彼からのプロポーズでした。
驚いたものの、私は仕事でも責任のある業務を任されていたので、結婚したら仕事に影響が出るかどうか。
誰かに後継できるのかどうかなど、ロマンチックとは全く無関係なことを考えていました。
きっと彼は私のその表情を見て感じ取ったのだと思います。
彼は言いました。
「仕事は続けたかったらもちろん続けていいよ。仕事している○○のことが好きだし尊敬してる。俺にとって結婚相手になるのは○○じゃなきゃいけないけど、会社にとっても○○じゃなきゃいけないんだと思うから。」
そして「今仕事を楽しんでることは見ててわかるから、家のことを優先してなんて絶対言わないよ。それでも会えないのは辛いから、結婚したいんだ。」と続けました。
家事は女性がするものと当たり前に考えている人が多い中、仕事をしている私のことを認めてくれていることがひしひしと伝わり、とても嬉しかったです。
きっとこの人となら結婚生活を送れると強く感じ、プロポーズを受けました。
一生懸命説得してくれた彼の言葉は、思い出に残っています。
その一カ月後から彼と住み始めましたが、私が遅くなると料理を作って待ってくれています。
私が働いて彼が家を守る、なんてのも彼となら実現できるかも?と妄想したりしています。