「ラブソングで告白やプロポーズって憧れませんか?」
こんな質問をすると、賛否両論かと思います。
「好きな人になら嬉しい」「歌が上手いことが前提」などいう条件付きでアリな意見もあれば
「クサい!キザ!!」「恥ずかしい」という声も聞こえてきそうですよね。
そんなわけで、今回は読者のみなさんにこのプロポーズが「アリ」か「ナシ」かジャッジしていただきましょう!
私は子供の頃から歌う事が大好きで、学生時代はずっと合唱団に入っていました。
毎日歌の練習をする事が楽しかったのを今でも覚えています。
でも、社会人になると仕事に追われる毎日で、あんなに好きだった歌を歌う事が少なくなり自然と歌から離れていきました。
そんな日々が過ぎていき、やっと時間に余裕が出て来た頃久しぶりにカラオケに行ってみたんです。
随分と歌っていない事もあったので、発声練習をしてから歌い始めたんですが、以前のように歌う事が全く出来なくなっていた事に衝撃を受けました。
そこから時間があればカラオケに篭って歌の練習をするようになりましたが、中々前のように歌えず意気消沈してしまったんです。
ある日いつものカラオケ屋さんに行くと、ある張り紙がされている事に気付きました。
毎週火曜日と木曜日にカラオケ屋さんに一室を貸し切ってボイストレーニングを受ける事が出来るという内容です。
ボイストレーニングにはちゃんとしたプロの先生も付いてくれるという事ですし、時間も丁度仕事が終わって余裕のあるタイミングで参加出来そうだったので早速申し込みました。
翌週の火曜日に少し緊張しながらボイストレーニングを開始する為に指定されている部屋へ行くと、年の近そうな男性が待っていました。
どうやらこの方が講師のようだったんですが、思っていたよりもインテリ系の方で緊張したのを今でも覚えています。
話してみるととてもフランクで親しみがあり、話しやすい講師でした。
それから週2回、ボイストレーニングを受けるようになったんですが、私が受ける時間が丁度ラストの時間と重なるようで、終わるとそのまま部屋を借り直して一緒にカラオケを楽しんだり食事に行く事もありました。
そのお陰なのか、先生がどういう人物なのかという事も見えてきて、徐々に好きになっていったんです。
先生は講師をしている事もあり、それは物凄い歌唱力の持ち主でした。
そして一緒にカラオケへ行くと一つ気付いた事が。 先生は絶対にラブソングを歌わない方だったんです。
不思議に思いつつ歌にも好き嫌いがあるので、質問する事は無かったんです。
私の歌も先生のお陰で上達してきた頃、先生の方から告白をしてくれました。
まさか同じ気持ちだったとは思わず、とても驚きましたが、もちろん返事はOK。
それから順調にお付き合いを重ねていたある日、彼から電話で仕事が終わったら海に行こうってお誘いがありました。
勿論二つ返事でOKをして、仕事終わりに彼が迎えに来てくれました。
車の中ではお互いに好きな曲をかけて、それにあわせて歌ったりしていたらアッという間に海に到着。
着いた頃には夜中の0時を回っていて、辺りは静まり返っており、波の音だけが響いていました。
周囲に住宅街も無いので夜空がとても綺麗で砂浜に座って一緒に月と星を眺めていました。
すると彼が海を見つめたまま、 「今からキザな事するけど、笑わないで聴いてて欲しい…お願いします」 と時折咳払いをしながら言ったんです。
そしてある曲を歌い始めました。 その曲は洋楽の中でも結構有名な曲で、結婚式などに使われる事の多いラブソング。
そう、まさかのラブソングをアカペラで歌い始めたんです。
彼の歌声が浜辺中に広がっていって、音楽はないのに惹き込まれていきました。
そして歌い終わった彼は、私の方を向いて目をしっかりと見つめてきました。
「ラブソング歌うのは苦手だったけど、君に気持ちが伝わるなら…これからいくらでも歌いたい。
ラブソングは君の為だけに歌いたいんだ。恋人のままでも幸せだけど、僕の奥さんになってくれたらもっと幸せなんです。
結婚してくれませんか?」
そう言われて、一気に緊張しました。 まさかあんなにラブソングを歌わなかった彼が歌ってくれると思わず…。
しかもこれからは私の為だけに歌っていきたいと言ってくれて…。 感動してしまって、返事をしたいのに喉がカラカラに渇いてしまって、言葉が出ませんでした。
私は気持ちを伝える為、彼を必死に抱き締めて何度も頷いたんです。
すると彼は安心したように、私を抱き返してくれて、さっき歌ってくれた歌をまた口ずさんでくれました。
歌でプロポーズしてくれるなんて彼らしくて、きっとこの曲を聞く度にこの日の事を思い出してしまいそうです。
いかがでしたか?
歌でプロポーズをされた方でなくとも、彼との思い出の曲や、聴くと当時のことを思い出す1曲などみなさんもあるのではないでしょうか。
歌に自信のある男性はぜひチャレンジしてみてくださいね笙。